日本経済新聞『子どもの英語、学び方いろいろ 』

2015年02月07日
発行:日本経済新聞社
幼児教室アニメ活用、楽器レッスンと一緒に、タブレットで速読習得
日本経済新聞『子どもの英語、学び方いろいろ 』
 教育各社が多様な英語教育のサービスを始める。学研ホールディングスが4月に独自のアニメーションで英語を学ぶ幼児教室を50カ所開くほか、小学生の短期留学や英語での楽器レッスンを提供する企業もある。文部科学省は2020年度にも英語を話す能力を問う大学入試を導入するとともに小学3年から必修とする方針。各社は身につく英語学習法を求める親の教育熱にこたえる。

 学研は自社製作のアニメを見ながら0〜6歳の幼児が英語に慣れる教室を開く。1回50分で月3回、親と子が一緒に通う。「先生が通り一遍に教える方法だと、なかなか英語に親しめない」(同社)といい、楽しく続けられる教室に対する親のニーズは高い。

 自宅でもアニメをダウンロードして教室と同じように学ぶ。教材の費用を含めた月額受講料は7600円。2万人の新規会員の獲得を目指す。

 楽器の家庭教師を派遣しているエルパ(東京・港)は英語でピアノやバイオリンのレッスンをする新サービスを首都圏で始めた。3歳から小学生の利用を見込む。英語で教えられる登録講師を増やしながら、17年をメドに関西、東海、九州の主要都市にも広げる。多くの習い事で忙しい子どもが増えており、親から「英語も一緒に学ばせたいという声も寄せられた」(島貫歩美代表)という。

 グローバル人材を育てる文部科学省の方針に沿い、20年度には大学入試のセンター試験が「大学入学希望者学力評価テスト」(仮称)に切り替わる見通し。英語は「読む、聞く、書く、話す」の4つの能力を問う。こうした能力を高めるためIT(情報技術)を活用する動きも一段と広がる。

 住友商事と教育大手のウィザスが共同出資するSRJ(東京・港)は速読法の習得に特化したeラーニングを展開する。小中高生がパソコンやタブレット(多機能携帯端末)で長文を素早く読解する力を養う。1回あたり約30分の受講。今春から全国300の学習塾に導入する方針だ。

 教材として試験的に取り入れたケント英会話学院の新浦安校(千葉県浦安市)。タブレットに順次、映し出される英文を目で追う練習をしていた鎌田大智さん(14)は「教科書に向かい合うときの堅苦しさがなく、感覚的に英単語が頭の中に入ってきておもしろい」と笑顔を見せた。

 ベルリッツ・ジャパン(東京・港)は7月から小学生が米国やシンガポールで1〜2週間の海外体験をする留学事業を始める。同社は「一度海外に行くと、その後の英会話などの学習意欲が格段に高まる」とみる。価格は32万〜70万円。米国では米ナイキと協力し、スポーツ体験と英語学習を組み合わせたプランを提供する。

 矢野経済研究所(東京・中野)は、中学生までの子ども向け英会話教室の14年度の市場規模を前年度比3%増の980億円と予想している。