高齢者の自宅や施設に音楽家を派遣

2005年01月25日
発行:介護ビジョン
高齢者宅や介護施設に音楽家派遣
高齢者の自宅や施設に音楽家を派遣
1999年創業の株式会社エルパ(東京都港区)は、音楽家派遣事業などを手掛けてきたが、2003年ごろから、高齢者宅への音楽家庭教師の依頼が目立って増えてきたという。同社代表取締役の渡辺悠子氏は、次のように語る。

「シニア向けて積極的にプロモーションしたわけではないのですが、口コミなどで自然と利用される方が増えてきました。音楽を習いたいけれど、足が悪いなどの事情で教室に通うのが難しいシニアの方々にとって、家で音楽のレッスンを受けたいというニーズは非常に高かったのです。」

自宅で楽器の演奏を習う高齢者に共通することは、練習熱心なこと。楽器に触れることが初めてに等しいような人でも、積極的に取り組むことで、みるみる上達していくという。 最近は、特養などの施設への演奏家派遣事業も好調だ。プロによる生演奏にふれて、涙を流して喜ぶ入居者も少なくないという。

技術レベルの高い演奏者を低料金で気軽に楽しめる点も指示されているようだ。 自宅、施設への派遣を合わせて、シニア層(50歳以上)の利用者は、04年末時点で全体の3割ほどに達している。今後についても、「事業の拡大を考えるうえでも、シニア層は欠かせません。口コミを含めて、まず高齢者の方々にサービスを知って頂くことから始めたい」と渡辺氏は意欲的だ。

東京都内だけでも65歳以上の高齢者は300万人。うち150万人が音楽を習う可能性があるとも言われている。介護保険制度のことは意識したことがなかったと渡辺氏は言う。しかし、音楽を楽しむことにぼけ防止の効果があることなどから音楽家派遣事業を「介護予防」につなげる事が出来ないかと考えている。

「とにかく音楽を楽しんでもらいたいんです」その結果、元気な高齢者が増え、事業も拡大すれば、渡辺氏にとってこれ以上うれしいことはない。